リレー

ミニリレー小説(ver.2)「オレンジの光」

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11/11/3

おともだちミニリレー小説.ver2


「オレンジの光」


1☆あかね

ほわーっ!! とあくびをして、布団の上に起き上がって伸びをする。
今日も一日のはじまりだ。

ん?


2☆乃梨香

掛け布団の位置がいつもと違う、どうやら俺は昨夜、布団を蹴っ飛ばして寝ていたようだ。整えようと手を伸ばしかけたそのとき、掛布団の端から茶色いくるくるの巻毛が・・・・


3☆fate

「おお…、おいっ、誰だよ誰だよ誰だよっ」
俺は背筋からざーっと血の気の引く音が聞こえた。
「とりあえず…人間…か?人間だよな?」

4☆あかね

「そうよ、人間よ」

可愛らしい女の声がして、胸を撫で下ろした。
え? 胸を撫で下ろしていいのか?
なんでここに女がいるんだっ?!

声は人間の女なのに、布団から出てきたのは……うぎゃーっ?!

5☆美月

めっちゃ可愛い猫だった。

人間の言葉をしゃべってる・・・・。

6☆乃梨香

「巻き毛の猫なんて、聞いたことないぞ・・・」

いや、そこじゃないだろう。
今、解決するべき問題は・・・。
頭の中が大きく脈打って、吐き気がしてきた。

7☆あかね

どうしておまえは、猫のくせに人間の言葉が喋れる?
猫には発声器官はないだろ。

今、解決すべき問題はそこでもないような気もするが、
だったらなにを解決すればいい?
頭も身体もぐるぐるぐだぐだになっていると、猫が言った。

「あなたって理屈っぽいのね。
そういう男、スキ」

8☆grho

「あ……そう。ありがとう」
 律儀にお礼をいってから、また問題がはぐらかされているのに気づいた。

「いや、それよりもっと重要なことがあるようなきがするんだが」
 改めてしっかり見てみると、茶色の巻き毛のように見えたのは、猫の普通よりはずいぶんと長いだろう毛だった。ペルシャ猫……なのか?

「私がスキだって言っていること以上に、もっと重要なことがなにかあるの?」
 猫は、首を少しかしげさせて言った。

 栗色の目玉がピカリと光る。
 その瞬間――

9☆美月

俺の体はオレンジ色の眩しい光に包まれた・・・・

10☆あかね

オレンジ色の光の中で、俺は思う。

……え?
理屈っぽい男、スキって?
俺は理屈を考えてはいたけど、声には出してない。

すると、あの猫はテレパスか。
猫ではなく、そうすると何者なんだ?

そんな考えは瞬間的なものだった。

11☆結 麻月

光は一瞬。
落ち着き、いつもの朝を取り戻すと、いたはずの猫は居ない。
思い出したのは、3年前の記憶。

包み込んだ光は、あったかくて……無邪気で……つかみどころが無くて……まるで、あいつみたいな……死んじまったはずの、あいつをそばに感じるような……不思議なものだった。

12☆あかね

ああ、そうか。あいつ、言ってたな。
布団の上に起き上がって目を閉じて、俺は3年前の記憶を脳裏によみがえらせていた。

「だからさ、つきあってくれって言いたいんでしょ」
「うん、まあ、そうだけど……だけどさ……」
「だけどさ、はいいんだってば。理屈っぽいんだから」
「……そっか。告白するのに理屈っぽいってよくないか」
「そうだよ。でもね」

うふふふっと笑って、あいつは言った。
「理屈っぽい男、スキ」

そうだったんだ、あいつだったんだ。
3年前に告白して恋人になってからも、あいつはことあるごとに言った。

「理屈っぽいんだから。
 でも、そういう男ってスキ」

それから間もなく、死んでしまったあいつ。
あいつは猫が好きだった。理屈っぽい俺も好きだと言ってくれた。
髪の毛は茶色のくるくる巻き毛で、笑顔はオレンジいろのお陽さまみたいだった。

とうに消えてしまったオレンジいろの光に包まれたまんまのような気分で、今日も一日がはじまる。
俺もそろそろ新しい恋をしようかな。

END


あとがき

まったくもってどんな続け方でもできるでしょ。一人称でも二人称でも三人称でも、ミステリでも恋愛小説でもSFでも。

そんなはじまり方をしたこのミニリレー。
結 麻月さんが11コ目を書いて下さった時点での、ショート完結バージョンです。

このあとにも三人の方が書き込んで下さいまして、14コになったところで終了しましたので、先に別バージョン完結編をアップしました。

先の「シンプルマインド」とはだいぶちがってますよね。

ここに三つの文章が加わると、物語の様相ががらっと変わるのだと、そんな勉強もさせていただきました。

乃梨香さま、fateさま、美月さま、grhoさま、結 麻月さま、西幻響子さま、YUKAさま。
ご協力、本当にありがとうございました。

もしかしたら、これから書いてみようかと思っておられた方もいらっしゃるかと……いらしたとしたら申し訳ありません。

またの機会にはぜひぜひよろしくお願いします。


新しいリレー小説をスタートさせるに当たって、以前のミニリレーの別バージョンをアップしました。
年末につき、みなさまご多忙でしょうけど、できますればご参加下さいませ。
では、そちらのほうで。



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