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小説115(ともだちになるために)

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フォレストシンガーズストーリィ115

「ともだちになるために」

1・幸生

 ぶつくさぶつくさぶつくさぶつくさ……章の呟きときたら、蚊の羽音みたいだ。ぶーんぶーんぶーんに近い声音で、延々延々文句を言っている。
 十五分ばかり前に、章は急に俺の部屋にやってきた。デビューしてから四年目のフォレストシンガーズは、まだまだまるっきり売れていなくて、仕事はあまりない。このところがっくり仕事量が減ったような気がするのは、章の喉の調子がおかしくて、歌の練習ができないからだ。だから暇が多すぎる気がするのであって、仕事量が減ったわけではない。
 仕事がなくて練習もできないとなれば、休みは増える。今日も休みだから章が遊びにきてもいいのだが、がらがら声でぶつぶつぶつぶつ。こいつはいったいなにをぼやいているのだろうか。
「章、ハスキーヴォイスになるための発声練習か? どうしてもハスキーヴォイスになりたいんだったら、今がチャンスかもよ。その声を定着させればいいんだ。煙草を吸いまくったらどう?」
 うっとうしいのでそう言ってみても、章は聞こえないふりでぶつくさを続けていた。よくよく聞いてみると、ぶつぶつの合間に固有名詞が聞き取れた。乾隆也、と言っているのだった。
「乾隆也のぶーつぶつ。ぶーつぶつの乾隆也。乾隆也ったらぶーつぶつ。乾さんの顔にぶつぶつってあったっけ? 不精ひげがぶーつぶつってのはあるけど、にきぴはないよな。そんな年でもないもんね。二十七歳の大人にきびがぶーつぶつかな。乾さん、不摂生してません? 夜更かし、深酒はお肌の大敵ですよ。早寝早起き、お酒はほどほどに。野菜も食べましょうね。はい、隆也さん、あーんして。ピーマン食べる? おいしいよ」
「うるせえんだよっ!」
「お、章、乾隆也以外の意味のある言葉を、やっと発したね」
「うるせえって言ってんだろ。てめえの頭がピーマンなんじゃねえかよっ」
 ここにやってきたときから、章がご機嫌ナナメなのはわかっていたが、これは相当ナナメだ。
「斜めが斜めになってさらに斜めになって斜めになると、まっすぐに戻らない? 角度何度を斜めって言うんだろ」
「てめえの台詞のほうがよっほど意味不明だろ」
「斜めが斜めして斜めして……」
 言いながら章の頭を斜め斜めとやっていくと、章はこてんと横たわった。
「まっすぐに戻る前に寝るんだな。うんうん、納得」
「うるせえうるせえうるせえうるせえーっ!!」
「おまえの声のほうがうるせえんだよ。ぶつぶつのあとはヘヴィメタシャウトか。おまえはなんの用があって俺んちに来たんだ? ぶつぶつはうっとうしいし、ヘヴィメタシャウトはうるさいし。章ちゃんのぶーつぶつ。ああん、気持ち悪いよぉ。手にぶつぶつが移ったよぉ」
 畳に寝そべった章は、仏頂面を続けていたのだが、そのあたりでとうとう笑い出した。笑い出すと今度はいつまでも笑っている。今日の章は異常だ。常に異常といえば異常なのだが、今日は異常の度合いも斜めだった。
「乾隆也がどうしたって? おまえ、またなんかやったの? 乾さんに怒られた?」
 ぶつぶつが止まったらぎゃはは。それから、うるせぇ。俺も章のとなりに寝そべって、頭をこんこん叩いてみた。
「章ちゃん? 大丈夫?」
「うるせえんだよ」
「こうやって寝て見ると……」
 やっぱおまえの顔って綺麗だね、と言いかけたのだが、章に向かって綺麗だと言うとは、手のぶつぶつ以上に気持ち悪いので言うのはやめた。
「幸生くんが聞いてあげるよ。聞いてほしくて来たんだろ? 幸生くんがこの耳で聞いて、この広い胸で受け止めてあげるから、悩みを打ち明けてごらん。章ちゃん、どうしたの?」
「……あのかっこつけ野郎」
 我らフォレストシンガーズの中には、かっこつけ野郎と呼ばれる男はひとりしかいない。リーダー本橋さんも、かっこをつけたがる傾向はなくもないのだが、照れ隠しとも言える。シゲさんは格好なんてつけても似合わないと自覚している。
 ぶつくさ章もかっこつけではあるのだが、ロッカー気取りのかっこつけは、一般的ではないだろう。俺、三沢幸生はかっこなんかつけずに、自然体で生きている。
 となると、さきほどから章のぶつくさに混じっていた固有名詞のその男。乾隆也であろう。あからさまなまでに「かっこつけ野郎」と言われるのは乾さんただひとりだが、そうとも言えるしそうとは言えない部分もある。俺は持論を述べてみた。
「かっこつけとかっこいいって紙一重なんだよね」
「おまえとなんとかみたいにか?」
「なんとかとなんとかは紙一重? 天才のほう? もうひとつのほう?」
「天才のほうに決まってっだろ」
 すると……まあいい、追求はしないでおこう。
「なんとかはいいんだけど、章はそう思わないか? 格好つけて決まる男がかっこいいんだよ。決まってるだろ、乾さんのかっこつけは」
 必ずしも決まるとは言えないが、時には決まる。一度も決まらない誰かよりは、時々でも決まるほうがいいではないか。誰かとは誰なのかも、追及しないでおこう。
 顔がいいのは章、背が高いのは本橋さん、でも、FSでいちばんかっこいいのは乾さん、と言われているのは俺も知っている。大いにうなずける評判だと思う。乾さんには自覚がないらしいのは、過去の経験のせいだろうか。自分で言うには、ミエちゃんにはかっこつけだと散々言われたし、女にはふられてばっかりだし、なのだそうで、かっこいいんじゃなくてかっこつけなんだそうだよ、と乾さんは吐息をつく。
 自覚がないのも嘘っぽいけど、自覚がないがゆえに、さりげなくかっこいい男なのかもしれない。背丈は本橋さんよりやや低いとはいえ、日本人の男としては十分に長身の部類だ。筋肉がつきにくい体質なのをコンプレックスにしているようなのだが、すらりとして都会的なのは、筋肉隆々タイプではないからのはずなのに。
 服装なんかみっともなくなかったらいいんだよ、と公言しているわりには、ファッションセンスも相当にいい。すべてにおいてさりげなくかっこいいんだから、俺なんかから見ると憎たらしい。
 長身でがっしりしているけど顔は並、の本橋さん。標準身長、筋肉質、気は優しくて力持ちのシゲさんも顔は特筆すべきところはなし。顔はいいけどちびの章。背丈も並以下、顔もどうってことのない俺。あとの四人と較べたら、かっこよさはダントツ乾さん。悔しいけどそうだよなぁ、としか言いようがないではないか。
 まあ、乾さんも顔立ちはとりたててハンサムではないのだけれど、全体の雰囲気がかっこよさをかもし出しているのだろう。おまえは喋りすぎだ、と本橋さんに決めつけられるほどの饒舌ぶりは、頭のよさと回転の早さのあらわれだ。知識も語彙も豊富で、才気煥発、当意即妙、美辞麗句も慇懃無礼も、正しき礼儀も、失敬な奴への舌鋒の鋭さも、いざというときのまなざしの鋭さも、乾さんは兼ね備えている。FSの影の黒幕、と呼ばれているのも、乾のおかげでうちはなりたっているんだよ、と本橋さんが認めているのも、乾さんならではだ。
 穏やかな表情でいればものごしはやわらかで、優しげで紳士的。ひとたびまなざしに炎が燃え上がると、凛々しくも迫力満点にも豹変する。俺とは人間のできがちがう。
 理知的でいながら、その瞳の輝きの強さが鋭角的な魅力を加えて、ほんとに乾さんってかっこいいよなぁ、と男でも思うのだから、女にもてるのは当然なのである。乾さんを知れば知るほど、「かっこいい」という言葉は彼のためにあるのだと思えてくる。俺なんかはうらやましくてため息をつくしかない。
 たかがふたつの年の差なのに、俺は乾さんと知り合った七年ほど前から、ただただ彼を見上げて追っかけているばかりだった。いつかはきっと、追い越せないまでも並びたいと熱望していたけれど、今でも俺は彼の背中を追いかけている。永遠にこのスタンスは変わらないだろう。身長の差と年齢の差だけではなく、度量の差? 度胸の差? そう、乾さんは度胸も勇気も人一倍、の男だ。
 一見は優男だから、乾さんをよく知らない人間には軽く見られる傾向がある。弱そう、だとか、単なる優しい男だとか、そんなふうに見られる傾向もある。すこしばかりつきあいが深くなると、よく喋る皮肉屋乾さん、となるようだが、皮肉っぽさも頭脳明晰の発露だと俺には思える。
 そしていちばんの才能は、あの独特の声。その声で歌う歌。華麗なまでに伸びる高音、艶めくまでにセクシーな低音、甘く囁くように歌っても、高らかに声を張り上げても、フォークソングでもバラードでも、演歌でもポップスでも、クラシックでもソウルミュージックでも、ヒップホップでもブルースでも、乾さんに不可能な歌はない、と言っても過言ではないのである。
 口笛でもヒューマンビートボックスでも、得意のギターでも、乾さんは音楽の才能を発揮する。ソロでもデュエットでもコーラスでも、メインでも脇役でも、乾さん特有の高い声は、人々の耳目を一身に集める。
 そりゃあもちろん、欠点だってあるんだけどね。性格ゆがんでる、だとか、ものごとをまっすぐに見ないだとか、他人の台詞の裏読み、深読みばっかりしたがるだとか、意地悪だとか頑固だとか融通がきかないだとか、言い出したら断固として引かないだとか、説教癖だとか。しかし、それもまた、逆から見れば彼の魅力だともいえるわけで。
 こうして並べ立てた乾さんの特色を、文章にして彼自身に提出したら、彼はどんな顔をするだろう。幸生、気でもちがったか、と俺の目を覗き込んで、その文章の真の意味を探ろうとしたりして。
 ちびでか細い章や俺には望むべくもないのだが、男には精神的強さばかりではなく、肉体の強さも必要なのだろう。腕力沙汰の喧嘩になれば、本橋さんやシゲさんのほうが乾さんより強いだろうけど、乾さんには気魄という武器がある。乾さんの精神力の強靭さは並外れているし、あの身のこなしの素早さと敏捷さとのゆえか、乾さんはけっこう喧嘩も強い。機転がきくので、腕力一本で勝負しなくても勝てるのであるらしい。
 だから俺は、一度は見てみたい。本橋さんと乾さんの真剣勝負をだ。だけど、そんなことになったら、どっちが勝っても見てるほうがつらいしなぁ、ってわけで諦めるしかない。平和主義者のシゲさんが、本橋さんと乾さんが喧嘩をしかけたら、決まって身体を張って止めてしまうし。
 直情径行、それでいて大人になってからはリーダーとしてまっとうな社会人たろうと努力している本橋さんは、近頃はいくぶん人間が丸くなってきた。怒りっぽいのは変わっていない。鈍感なのも変わっていない。乾さんの怒りの沸点は高いし、鋭敏なのもきわめつけなのだから、リーダーはそれでいいのだ。あまりにもまろやかな人柄に変身されたりしたら、後輩たちは戸惑ってしまうに決まっているのだから。
 常にのほほんタイプの縁の下の力持ち、シゲさんもあれでいい。自己顕示欲のかたまりたるあとの四人の、年長ふたりと年少ふたりの狭間に立って、シゲさんはいつだって緩衝材になってくれている。シゲさん自身にはさほどに自覚はないようだが、シゲさんがいないとうちはなりたたない、ということについても、本橋さんも乾さんも認めている。
 それから章? 章はいないと困る。なんたって章がいないと、俺ひとりが下っ端になってしまう。
 で、俺? 俺もFSには絶対不可欠な存在だと信じている。てめえのことをてめえであれこれ言うのもなんだから言わないけど、俺がいなかったとしても、FSはなりたっていかないよね? 俺のキャラも俺の声も、FSにはなくてはならないものでしょ? おまえはいつまでたってもガキだ、って本橋さんには怒られ、おまえはなぁ、ってシゲさんには呆れられ、時々は乾さんに叱られ、アホバカ幸生、って章には罵られ、の毎日だけど、俺は俺だからいいんだ。
 二十五にもなって、本橋さんにはいまだに章ともども、うるさい、黙れ、静かにしろ、いい加減にしろ、ってぼかっとやられるんだけど、あれは本橋さん流の愛情表現だと知ってる。本橋さんにしても時にはシリアスに俺たちを叱るけど、そういうときにはむしろ殴らない。殴るのはジョーク半分。長年のつきあいなんだもの。みんなの本心はすこしは知ってるつもりだよ。俺の本心も知られているんだろうか。
 そんなふうに黙考している俺のかたわらに寝そべって、章も黙ってなにやら考えている様子だった。章とて乾さんを尊敬しているはずなのに、ロッカー気質のひねくれ者は、気持ちを素直にあらわさない。
 アマチュア時代と比較すれば、章だって大人になった部分もある。章にしても俺にしても、ガキっぽい部分も多分に残しているのは、二十五歳、発展途上の青二才なんだから、しようがないじゃん? これから本物の成人男子になっていくんだよ。
 こんなだから、俺だって乾さんにはたびたび叱られる。だけど、俺は素直なよい子なんだもんね。叱られたら素直に詫びるから、章みたいに事を荒立てる事態にはならないのだ。章はどうして、いつまでたっても俺を見習わないのだろう。
 いつなのだかは知らないが、章はまたしても乾さんとの間になにかあったにちがいない。だからこそ、ぶつぶつ、乾隆也が、ぶつぶつ、あのかっこつけ野郎が、が口から出ているのだ。俺に話したくて来たくせに、素直に言い出さないって、ほんと、章ちゃんったら素直じゃないんだから。
「昨日……帰りがけにさ……」
 ようやく言いはじめたので、俺はくちばしをはさまずに聞いてやった。
「ルッチと会ったんだよ」
 ルッチとは、FSと同期で事務所も同じロックバンド、ジャパンダックスのベーシストの女の子だ。章はジャパンダックスと知り合った瞬間から、彼らを敵視していた。アイドルポップスを歌っているくせして、ロックバンドと名乗っているのが気に食わない、が最大の理由であったようだが、他にもさまざま、章には複雑な想いがあるのだろう。
「あいつは俺の顔を見たら難癖をつけてきやがるんだ。ルッチだけじゃないよな。俺はあいつら全員が大嫌いなんだから、嫌いな奴とは口もききたくねえよ。なのにさ、いつもみたいにねちねちからんできやがったから、俺もむかついて、手を上げそうになったんだ。そしたら、なんだって乾さんは俺がああいうことをしそうになったり、したりするとあらわれるんだよ」
「ふむふむ。半分ほど読めたよ」
「おまえの読み通りだろ。乾さんは俺の手をうしろからつかんで、ルッチに言った。女性に対する後輩の無礼は、俺からお詫びしますよ、だってさ。かーっ、ぐーっ、くそくそくそっ、かっこつけ野郎のくそったれっ!!」
「で、おまえは乾さんになんと言われたわけ?」
「俺にはなんにも言わなかった。ルッチは嘲笑を浮かべて、けっ、ださっ、とか言ってたけど、俺だったら怖くなくても、乾さんはちっとは怖いのかもしれないな。それ以上は俺にからんだりしないで行っちまったよ。ルッチの背中に乾さんが、気をつけて、なんて言ってさ、ルッチは無視して行っちまったけど、乾さんは俺にはなーんにも言わなかったんだ」
「声をかけてほしかった? かまってもらいたかったとか?」
「そんなんじゃねえよっ!!」
 しかし、それもあったのではなかろうか。なんにも言ってくれないよりは、叱りつけられるほうがいい? ガキの心理か。はたまた、章はかすかに乾さんに恋してる? いやいや、それはないだろうから、ガキの心理だ。
「その程度でそうまでぶつぶつ? 他にもなにかあったか?」
「他には前からいろいろあったけど、俺はやっぱり……やっぱりって言うのか、いつもいつも嫌いってわけでもないんだけど、一週間に一回くらいは乾隆也が大嫌いになるんだよっ!! 俺はあいつに傷つけられてばっかなんだから……」
「おまえはひ弱な精神してるんだもんな」
 デリケートなんて自慢にもなりゃしない。図太くないと人生の荒波を渡っていけないんだよ。ねえ、そうでしょ、実松さん? と合唱部時代の先輩に話しかけたのは、ある時期、合唱部で一、二を争う図太い男は、実松弾か三沢幸生か、と言われていたからだ。
 実松さんは身近にはいないので、話しかけても答えてはもらえないのだが、章は体力のみならず、精神力を鍛える必要がおおいにある。簡単に傷ついてばかりいては、今後も波風だらけであろうシンガー人生を乗り越えていけないではないか。
 けれど、精神力ってのは体力以上に、鍛えるのがむずかしいはずだ。生まれついての資質ってやつもあるだろうし、章は一生このまんまか? 前途多難だな。
「章のひ弱な精神に、乾さんの舌鋒がぐさぐさっ。舌鋒抜きだとちくちくっ。わかるんだけどさ……どうすりゃいいんだろうな」
容易に結論が出せるはずもない問題だ。時が解決してくれると、おまえが大人になったら、気持ちが楽になるんだよ、と信じておくしかないだろう。俺たちはこれからだってずっとずっと、五人で歌い続けていくのだから。

 
2・章

「みなさまこんにちは、木村章です。
 みなさまは僕たちのどこに魅力を感じて、ファンになって下さったのでしょうか。いちばんは声、歌なのではありませんか。僕たちの歌を聴いて、フォレストシンガーズが好き、となった方は多いはずですよね。
 ごぞんじの通り、僕はこんな声です。ひたすら高い声です。僕に限らず、うちの仲間たちは特殊な声を持っています。本橋さん以外の四人は、なにか話しているのを聞いた方が耳をそばだてる声の持ち主であるはず。シゲさんは低く渋く、あとの三人は高い。あれ? 変わった声だな、と思う声をしています。いい声だな、かな?
 本橋さんも歌うと特別な声を出すのですが、話す声は我々の中ではもっとも普通です。普通の男の低い声。その声が歌うと一変するのは、みなさまもよくごぞんじですよね。甘く艶めいたよく伸びる美声。あの身体とあの喉がないと出せない声なのではないかと僕は思っています。 
 昔の僕は声にコンプレックスを持っていました。低い男の声になりたいと望んでいた時期もあります。そんな僕も、本橋さんかシゲさんと声を取り替えてやると言われたら、シゲさんを選びます。あんな声に一度でいいからなってみたい。でも、今は僕自身のハイトーンヴォイスがいい。この声があってこその木村章なのですから。
 外見は乾さんととりかえてもらいたいなあ。身長だけでも乾さんぐらいになりたいな。なんてのはないものねだりですが、ルックス的には僕はこんなふうに生まれたくなかった。
 フォレストシンガーズのファンの方は、女性が大部分ですよね。男性の方もいらっしゃる? ありがとうございます。そういう男性の方は貴重ですので、いつか男同士で酒でも酌み交わしてお話ししましょう。男性ファンのみを招待するライヴもいいですね。楽しみにしていて下さい。
 今は女性の方にお聞きしたい。女性は長身の男が好きでしょ? せめてシゲさん程度はないと、三沢くんや木村くんみたいなちびはやだ、と言われそう。だからなんですよね。幸生や僕は長身の男になりたいんです。本橋さんや乾さんも並外れた長身ではないけど、あのくらいあったら充分ですよね。うらやましい。
「かなうものなら本橋さんを殴り倒してみたい。かなうものなら背が高くなりたい。最初の「かなう」は勝つって意味で、あとの「かなう」は望みがかなうって意味だよ。章、わかってんのか?」
 横で茶々を入れているのは、いつもの幸生のアホ洒落です。無視しましょう。幸生はラジオでもステージでも洒落を連発してるでしょ? アホですよねぇ、まったく。おっと、無視するんだった。
 ところで、僕は思うんですよね。人間とは二面性どころではない、多面性を持つ生き物なのです。エッセイと名づけるには面映い、拙文をお読みいただいているファンのみなさまの目には普段は触れない、僕の先輩たちと同輩と、僕自身について書きましょうか。
 みなさまの我々に対する印象は、僕の耳にもちょくちょく届いてきます。本橋さんはこう、乾さんはこう、本庄さんはこう、三沢くんはこう、木村くんはこう。「こう」の部分には、みなさま個々の印象をあてはめて下さい。そんなみなさまのごぞんじない我々の一面とは?
 我々のこぜりあい? もちろん見たことないでしょう? ファンの方々のお目やお耳に留まる際の我々は、あれで気取っていたりしますから。ラジオでだったら幸生がふざけすぎてリーダーに怒られてたりするのをお聴きになる機会もあるでしょうけど、あれも半分は演出ですから。
 プライベートではあれしきではありません。とりわけ若いころは……リーダーだって幸生や僕と二歳しかちがわないのですから、僕らがガキだった時代には彼もガキでした。そのためもあって、学生時代の荒々しさを長く引きずっていたんですよ、本橋さんは。聞きたい? 聞いていただくんじゃないけど、読んで下さいませ。
 若いころは僕はリーダーに怒られてばかりいました。今でも怒られてるけど、昔ほどではなくなったはず。幸生も怒られてますが、僕ほどではないはず。シゲさんはめったに怒られたりしません。乾さんと本橋さんは対等の立場というか、時には乾さんのほうが上から目線なので、乾さんが本橋さんを叱る場合もあります。
 シゲさんは背丈は標準ですが、トレーニング好きでたくましい。力持ちです。遊びでリーダーと相撲を取ったり腕相撲をしたりすると、シゲさんの必勝となります。喧嘩は腕力だけではないものだそうで、シゲさんが本橋さんと喧嘩をしたら、そのシゲさんでも負けるんだろうと思います。精神的にね。本橋さんとマジで喧嘩をして勝てる人物は、フォレストシンガーズには乾さん以外には存在しない。僕は自信を持って断言します。が、しかし。
 時おり、本橋さんは乾さんに喧嘩を売るんです。知らなかったでしょ? さらに時おり、乾さんもその気になります。女性から見たら意外でしょうね。が、しかし、いまだかつて本橋・乾の真剣勝負は勃発していません。なぜなら、シゲさんが身体を張って阻止するからです。
「本橋さん、乾さん、なにをしてるんですか。やめて下さい!!」
 決然としてシゲさんがふたりに割って入り、殴りたいんだったら俺を殴って下さい、とまで言うんですよ。僕にはとうていできません。ですからシゲさんは、先輩たちと喧嘩をするなんて夢さら考えない。幸生と僕は怖いからできない。そうすると必然的に、殴り合いや蹴り合いをするのは三沢対木村です。
「おー、話が佳境に入ってきた。そんでどうなるの、章?」
「おまえは引っ込んでろ」
 うるさい幸生は退けました。幸生と僕はジョークでも半ば本気ででも、過去から現在に至るまで数限りなく喧嘩をしてきました。いまだにやってます。つい先日もやりました」

 インターネット時代であるのだからして、俺たちにも公式サイトというものがある。ファンなんてそんなにはいないのであろうが、ファンに向けて発信しているのだからして、フォレストシンガーズからのひとこと、を書かなくてはいけなくなった。
 不定期に更新している俺たちのひとことの、今回は木村章バージョンだ。そこまでをキーボードで綴り終えて、俺はフォレストシンガーズがデビューしてからの三年ばかりの日々を思い出した。サイトに発表するなんてとんでもない、といった出来事も多々あったのだ。
 アマチュア時代から俺はトラブルを続出させ、みんなを怒らせたり悩ませたり心配させたり、怒鳴られたり殴られたりの連続だった。デビュー一年目の夏、沖縄離島での仕事の際などは、あまりの自分の馬鹿さ加減に愛想がつきて、海に身を投げようかとまで思い詰めた。
 売れない俺たちの足元を見て、俺におもちゃになれと言ったスター歌手がいた。年上の美人だったけれど、俺にだってなけなしのプライドはある。セシリアという名の彼女は、俺が愛人になったらフォレストシンガーズの面倒を見てやるとまで言って誘惑した。きっぱり拒否して逃げ出して、俺は苛々苛々していた。
 当り散らしたような形で、俺はマネージャーと喧嘩をした。本橋さんと乾さんの大学時代の同輩で、当初からフォレストシンガーズのマネージャーをつとめている山田美江子。俺にはどこか、女のくせして……という意識があったのだろう。男らしくもないくせに、女のくせに、と言いたがるなんて馬鹿そのものなのだろうけど、だって俺、若かったんだもん、としか言いわけのしようはない。
 美江子さんと喧嘩して飛び出して、民宿にも帰るに帰れなくなって、海を眺めて考えた。俺なんかいなくなっちまったら、みんなせいせいするだろうなぁ、と。しかし、そんな勇気が出るわけもなく、行くあてもなく歩き出したら嵐に見舞われた。台風がやってきていたのだ。
 身動きもできなくなって草むらにすわり込んでいたら、風雨を切り裂く力強い声と、少年っぽさの残る高い声がコーラスで聞こえてきた。章、章ぁ、章っ、いたら返事をしろっ!! だった。意地を張り続けてもいられなくなって、俺は応じた。
「ここにいますよ、リーダー、幸生……章はここにいます」
 不覚にも泣いてしまったあの夜、風邪気味だった俺は本橋さんに背負われて、途中で迎えにきてくれたシゲさんの背中に移されて、シゲさんの背中でも泣いていた。
 惨めすぎる記憶もたくさんあるのだが、本橋さんと乾さんの会話もいくつも思い出す。あれは俺がどこかでふたりの会話を立ち聞きしていたときだった。
「そりゃあさ、ミエちゃんは女の子なんだから」
 この声は乾さん。美江子さんの話題が繰り広げられているようなので、俺は耳をそばだてた。
「おまえだって、あんなの女じゃねえよ、って言ってるのは本音じゃないだろ」
「生物学的には山田は女なんだろうけどな」
 応じているのは本橋さんで、本橋さんは続けて言った。
「中身は半分男じゃないのか」
「またまた……ミエちゃんには男っぽい部分はあるけど、そこも彼女の美点じゃないか。おまえはいわゆる、べたべためそめそ女々した女が好みなのか。ちがうだろ」
「女々した女ってどんなのだ? べたべためそめそか。なにかっちゃあすぐに泣く、うるさくてしつこくて男に執着するような女か。うるさいのは山田もだけど、あいつはあっさりしてるよな。そういうのが男っぽいっていえばそうなのか。俺は女々しい女は好きじゃないよ。しかし、山田は気が強すぎやしないか? 気が強いというより気が荒い。生意気で口達者で頭が切れる。男を男とも思ってない」
「舌鋒鋭い女は、歯ごたえがあって面白いじゃないか。頭が切れるのも気が強いのも、逆よりはいいな。だからこそミエちゃんとは、友達づきあいをしてこられたんだ」
「うん、まあ、そうだな」
 幸生とシゲさんもいないようで、乾さんも続けて言った。
「だけど、ミエちゃんには女の子らしくて可愛いところもあるよ。認めるだろ? 男だの女だのというと差別だって怒られるかもしれないけど、ミエちゃんは俺たちの友達でもあり、仲間でもあり、それでもやはり女の子だ。女友達ってやつだな。男のおまえたちと接する場合とは、ミエちゃんに接するのはちがってくる。そんなの当たり前だろ。おまえにしたって男でも女でも態度はさして変えない主義なんだろうけど、俺たちに対するのとミエちゃんに対するのは微妙にちがうじゃないか。彼女が女だと意識してるからだよ。男から見たら女は可愛い。基本的に可愛いんだ」
「……可愛くない女もいるぞ」
「可愛くないのもいるけど、まあ、それは置いといて。可愛いとばかり言ったら、ミエちゃんは怒るかもしれないな。そういうところは厄介なお方ではあるけど、恋人でもないんだし、子供でもないんだから、可愛い、可愛い、ばかりじゃ失礼だよな」
「そうなのかな」
「俺には彼女はいないからよけいなのかな。彼女ができたらそちらのほうがより以上に大切になってしまうのかもしれない。いや、彼女とミエちゃんは別次元の存在だよ。女でもあり大切な仲間でもあるミエちゃんは、俺たちの……女神かな」
 女神? と問い返して、本橋さんはぷっと吹き出した。
「女神ってのは本性は荒いんだよな。戦いの女神だったりして……」
「ミューズじゃないのか」
「音楽の女神か。ミューズが裸足で逃げそうだけど……で、おまえはなにが言いたいんだよ?」
「彼女はいなくても、心から守ってあげたいと感じる女性が身近にいるのは、男として幸せだなぁ、ってさ」
「……よくわからないが?」
「わからないか? 男にはあるだろ。自分よりもか弱き者を守りたい、保護本能。女性だとは限らないけど、男は誰かを守って生命を賭けたい生きものなんだよ。そんなひとのいない男は不幸だ、って言いたいんだ」
「そういうのがいなくて、なんのために男に生まれたんだ、ってか」
「そうそう、わかってるじゃないか」
 抽象的なのか具体的なのか判明しづらい話題だけど、根本的にはふたりの意見は一致を見たらしい。乾さんはさらに言っていた。
「ミエちゃんじゃなくても、肉体的暴力に直面している女を守りたいのが男だろ。精神的には女のほうが強いのかもしれないけど、この腕の力だけは男が強い。一般的にはそうだよ。だからさ、俺なんかはおまえよりは弱いんだけど、誰かのためにもっともっと強くなれたらなぁ、って思うわけだよ」
 肉体的暴力にさらされている女ならば、見知らぬ相手でも守りたい? 俺にはそんなのはできないよ、とあのときの俺も落ち込んだものだった。俺は強い男がうらやましい。俺にはなりたくてもなれなくて、心も身体も弱いのだから。その後、乾さんは俺に尋ねた。
「おまえの考える大人ってのはどんなのだ?」
 俺は心に浮かんだ想いの半分を答えた。
「落ち着きかな。たやすく揺らめかない心構え」
 思春期の少女でもあるかのごとく、俺の心はたやすく揺らめく。少年時代から進歩していない。乾さんと出会った当時は少年だったけど、二十歳をすぎても心は少年のままだ。乾さんへの評価も俺の中でころころ変わった。
 きっぱりしててかっこいい、意地が悪すぎる、根性がまがりすぎてる、痛い台詞を連発しすぎる、口ばっかり、勇気があるんだよな、度胸もあるんだよな、けっ、かっこつけすぎ、もうすこし優しくしてくれてもいいだろ、そんなあったかい目で見るな、あんたはどうしてものごとに動じない? もてるからってうぬぼれてんじゃねえよ、穏やかな声音が俺を癒してくれる、鋭い舌鋒が俺を突き刺す、極端から極端への評価を繰り返していた。
 他人を適切に評価するなどは、人間には不可能な技なのだとも思った。まして乾さんは複雑至極の性格の持ち主で、俺ごときに正確につかみ切れるひとではない。俺は、俺なんか、俺なんか、に揺らめき続けて生きてきた。
「俺はうじうじしてるから」
 シゲさんが言っていたことがあった。
「うじうじした奴は嫌いだってのは、俺自身がそうだからだよ」
「……シゲさんがうじうじしてる?」
「してるよ。うだうだうだうだ、ああでもないこうでもないと考えては、悩んでばかりで結論が出せないんだ。悩みはじめると堂々めぐりするもんな」
「そうですよね」
「俺みたいな冴えない奴は、一生彼女もできないのかと悩んだりもした。そばにいるひとがまたもてるから。おまえといい……」
「俺はそんなでもないけど、乾さんとか?」
 アマチュア時代から、俺たちはみんなででも、個別にでも語り合ってきた。誰かの部屋に集まって夜を徹して話していたりもした。あのときは酒を飲んでいたんだったか、シゲさんは照れ笑いを浮かべて言った。
「外見のよさなんてのもさることながら、やっぱり中身だよな。俺なんか……っていじけてたら、よく乾さんが言ってくれた。おまえはそれでいいんだよ、シゲ、自信を持て、ってさ。あの言葉に何度も励まされた。本橋さんも言ってくれたよ。おまえがいないフォレストシンガーズはフォレストシンガーズじゃない、って。幸生もおまえも言ってくれたよな」
「俺、なにか言いました?」
「俺に自信を持たせる台詞は言ってくれたよ。幸生の奴は悪し様に言ってるようでいて……なんて言うのかな。俺にはうまく表現できないけど、俺にだっていいところもあるんだから……ってのか……こら、章、寝たのか」
 酒には弱い俺はじきに酔っ払って寝てしまうから、酒の席での会話は途中から夢の世界に突入していく。本橋さんは常々俺を荒っぽく激励してくれた。
「強くなれ、章。強くなろうとおのれを律して努力すれば必ずなれる。しっかりしろ、おまえは男なんだ」
 どんっと背中をどやされてよろめいて、リーダーは乱暴なんだから……と言い返して、そうだ、俺だって強くなれるんだ、しっかりしろ、章、とおのれに言い聞かせた。幸生は言った。
「弱いってのもおまえの持ち味じゃないの? ちびで細いんだから、生まれつきの体力や腕力には限りがあるもんな」
「俺には長所はないのか」
「章の長所?」
 うーんうーんうーん、と唸りまくってから、幸生はにっこりした。
「あるんじゃないの? 短所のない人間はいない。長所のない人間もいない。俺にはおまえの長所って見えないけど、近いうちに探し当ててやるから待ってろ」
「俺にもおまえの長所は見えねえよ」
「俺には長所しかないからだ。俺は欠点のない稀有な男なんだよ」
「……言ってろ」
「ああ、言ってましょ」
 悩まない人間はいない、コンプレックスのない人間もいない。俺には弱点が多すぎて、幸生みたいなノーテンキな発言はできっこないけど、幸生だって口には出さねど、眠れない夜も数えて生きてきたのだろう。彼の書く詞に幸生の本性が垣間見えるおりもある。
 本橋さんのように強くなりたい、乾さんのようにかっこよくなりたい、シゲさんのようにどっしりしたい、幸生のように強靭な精神力を持ちたい、俺はそう考えてきたけれど、人間には逆の心もあるのだと、徐々にわかるようになってきた。
「たやすく揺らめかない心構えか。俺もそうなりたいよ。章、お互いがんばろうぜ」
 大人になるとはこういうことだ、とは言わず、乾さんは俺に微笑みかけた。
 いくつものエピソードがあった。俺たちって思い出をどっさり共有してて、恋人同士みたいだね、と幸生は気持ち悪くもほざいたが、まさしくそうなのだろう。いくつもいくつもの出来事を通りすぎてきて、仲間たちの人となりがすこしずつ見えてきて、なーんだ、彼にもこんなところがあるんだな、って安心したりもした。
 そうしてデビューしてから、四年がすぎた俺たち。二十五歳になった俺はやっぱりまだガキで、幸生の部屋を訪ねて愚痴を言っている。乾隆也のかっこつけ野郎がいる限り、俺は楽な気持ちにはなれないのかもしれない。
 けれど、乾さんがいなかったら……本橋さんもシゲさんも、そして、誰よりも幸生がいてくれなかったら……口には出したくもない思いを噛み締めていたら、幸生が歌い出した。

「友達になるために人は出会うんだよ
 どこのどんな人ともきっと分かり合えるさ
 友達になるために人は出会うんだよ
 同じような優しさ求め合っているのさ

 今まで出会った沢山の
 君と君と君と君と君と君と
 これから出会う沢山の
 君と君と君と君と君と君と友達

 友達になるために人は出会うんだよ
 一人寂しいことが誰にでもあるから
 友達になるために人は出会うんだよ
 誰かを傷つけても幸せにはならない」

 乾さんは俺を傷つけようとしているのではない? そんなの、知ってるよ。傷ついてしまう俺が悪い? だけど、だって……だから、なんなんだよ? と言いたくて言えない俺に、幸生が言った。
「これからもよろしくな、章」
「どういう意味だよ」
「これからもずっとよろしくの間に、ずっとずっと考えろよ。俺の言葉の意味がわかるまでは、ユキちゃん、章ちゃんを離さないからね」
「……げろげろ」
「これまでよりもこれからのほうが長いんだよ。わかる?」
 これからもずっと? おまえは俺のそばに? 好きな女だったらいいけど、おまえなんかにそばにいてほしくねえよっ、と言うかわりに、俺は幸生に飛びかかった。
 幸生も嬉しそうに応戦してきて、取っ組み合って部屋の中をころがる。精神力は俺よりも強いのだろうけれど、力のなさはたいして変わらない幸生とだったら、思う存分取っ組み合える。どたばたどたばた、本物のガキみたいに暴れて、罵り合って、そうしているうちには俺も自然に笑っていた。


END





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乾くんのカッコよさがわかる!
ユキちゃんと章くんが思う乾くんのカッコよさが半端ないです!
と、思いながら章くんの揺れちゃうとことか、
普通っぽいというか、頭の中で色々文句をいうとことか、
出来すぎてないところがイイです。
あ、でも女絡みが・・・・。


私もしつけとしてある程度、叩いたりゲンコツが必要だと思っています。
父は溜めて溜めて溜めて・・・・・ドカンと爆発するタイプなので、
一度起こると説教まぁ長い・・・正座が辛かったです。
もちろん普段はふつうのお父さんですが、私には怒った時の姿があまりに強烈だったようです。
中学になった頃にはほとんど怒鳴られなくなりましたが、
今でも威圧感がある人や声が大きい人はとにかく反射的に怖いと思ってしまいます。
あんまりよくないと思っているんですが、どうにもダメでして・・・。
先日の宮崎駿監督の引退会見のときの鈴木プロデューサーを見て
「・・・だめだ、苦手だ」とつぶやいていました。
ああいった雰囲気の人も苦手です。


体が大きくても伊集院光みたいなのは平気です。
むしろ進んで話したいと思います。
話が上手な人は好きです!

ハルさんへ

いつもありがとうございます。
乾くんは三十代になるとかなり説教おじさんふうになってくるのですが、若いときにまだ、自分に自信もないし、可愛げもちょっとくらいはあったかなぁ。

ユキはもうそんな先輩にぞっこんですが、章は腹が立つんですね。著者の私の中にある、乾隆也への相反する気持ちがこのふたりにあらわれているのだろうと思います。

私も男らしい男性って苦手です。とすると、ハルさんも私も本橋くんタイプは苦手ですよね。
本橋くんとは友達だったらいいけど、彼氏にはしたくないなぁ。って、むこうもきっと、おばさんとつきあう気はねえよ、と言うでしょうが。

大阪の街を歩いていると、道端でおっちゃんが威嚇しているのに出くわします。
誰かに怒っているのか喧嘩しているのか。威圧感のある声と態度で肩をいからせて「こらぁ、ワレ、なにさらしとんじゃ」みたいな。この台詞、意味わかります?
ああいうおっさんがたまにいるところは、大阪っていやなんですよね。ハルさんだったらそんなおっさんに遭遇したらどうされますか?

私は太った男性が苦手ですが、伊集院さんよりは石塚英彦がいいな。彼とだったら和めそうでいいかもと思っています。
話し上手なひとはいいですよね。
だけど、幸生主役のストーリィって、ものすごく饒舌だなあと、自分で読み返すと呆れます。ユキは話し上手というよりも単なるお喋りですよね。

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