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FS俳句・短歌・超ショートストーリィ2017/9

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フォレストシンガーズ

超ショートストーリィ


 小川に沿って歩いていく。上流から下流へと、小さくて細い川は秋のはじめの風の中を、静かに流れていく。春の小川はさらさらゆくよ、だけど、初秋の小川はどんな音を立てて流れるのだろう。みんなだったらどう表現しますか? と繁之が尋ねようとしたら、隆也が言った。

「濁れる水のながれつつ澄む」
「それ、俳句なんですか?」
「これも俳句だよ。山頭火の自由律俳句だ」

 五七五ではなく、季語もなさそうでも俳句なのか。繁之には不思議な感覚だった。

 けれど、濁った水が流れつつ澄むって、こうして小川のほとりを歩いているせいか、含蓄深い言葉のように思える。秋の小川がどんな音を立てて流れるのかよりも、この俳句の意味のほうが重要になってきて、繁之はなおも歩を進めながら考えていた。

 考えるのはむずかしい。俺の頭では考えがまとまらない。
 でも、先輩に頼ってばかりではいけない。自分で考えなくちゃ。そうすれば考えも澄んでくるかもしれない。この俳句にはそんな意味もあるのかな。あるかもしれない、よな?

END

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