番外編

FS超ショートストーリィ・四季の歌・真次郎「夏の恋」

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フォレストシンガーズ

四季のうた

「夏の恋」

 好きだ、と言い出せなくて、恋の告白もできないなんて男じゃない、勇気を出せ、真次郎、とおのれを叱咤したこともある。けれど、別れたい、と言い出せなくて、悶々とするということもあるのだと、はじめて知った。


「Look at us baby, up all night
Tearing our love apart
Aren't we the same two people who live
through years in the dark?
Ahh...
Every time I try to walk away
Something makes me turn around and stay
And I can't tell you why 」

 イーグルスのこの歌はどっちだろう。好きだと? さよならと? それとも、別のなにかか?

 英語が苦手だと幸生はいつも言っているが、俺だって苦手だ。シゲだって改めて尋ねれば、英語なんて苦手で当然ですよ、と言いそうに思える。章はロック英語は得意らしいが、会話は不得手らしいし、ヒデだって英語は幸生と張るほどに嫌っていた。

 おまえだけだよ、英語はむずかしいけど楽しい、なんて言うのは、おまえだけだ。

 乾に向かって毒づいていたはずが、「おまえだけだ」に自分で反応してしまった。「おまえだけだ」、おまえだけが好きだ、俺とつきあってほしい、そう告白した女と、今の俺は別れたがっている。こんなことならむこうからふってくれるほうが気が楽だな。

 悶々としてしまって英語に気をそらせようとしている俺が、腹立たしくも情けない。
 歌詞はわからないけど、このメロディはきっとそうだな。俺と同じで、別れたいと女に言い出せない男の、なさけなーい歌だ。

SHIN/24/END







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