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FS俳句・短歌・超ショートストーリィ2015/6

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2015/6 超ショートストーリィ

 偶然知り合った金沢のひと、乾さんの初恋のひと。厳密には初恋というのでもないのだろうが、高校時代にはじめてつきあって、彼がフォレストシンガーズの乾隆也として一応は名をなしてからも、心の中にいたひと、まゆりさん。

 彼も彼女も独身なのに、めぐり会えば恋が再燃したかもしれないのに、そうはならなかったのも運命のいたずらなのか。まゆりさんは別の男性と結婚することになった。まゆりさんと、彼女よりも二十歳以上年上の花婿との仲を取り持ったのは、単純に言ってしまえば俺だった。

「六月の花嫁なんですね。明日、金沢に行くんでしょ、乾さん?」
「ああ。おまえも行くか、幸生?」
「俺はいいですよ。まゆりさん、綺麗でしょうね」
「うん」

 乾さんが見つめる先に、薔薇が咲いている。たった今はここにいないひとを想いにのぼせたように、彼は俳句を口にした。

「花嫁の 総身ひかり 薔薇に佇(た)つ」柴田 白葉女

YUKI/33歳の水無月に


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