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FS俳句・短歌・超ショートストーリィ2015/3

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2015/3 超ショートストーリィ

 誕生日なんてものは誰にだってある。誕生日とは産んで育ててくれた親に感謝する日であって、いい年をした男がお祝いだのなんだの、プレゼントだのなんだのと言うのはふやけている。

 兄貴の教えは俺の骨身にしみこんで、誕生日だ? けっ!! なのであるが。

「シンちゃん、誕生日おめでとう」
「だから、俺はめでたくなんかないんだよ」
「この歌をきみに捧げよう」

 にっこりして乾が口ずさんだのは、歌とはいっても奴の得意分野、短歌であった。

「われ歌をうたへりけふも故わかぬかなしみどもにうち追はれつつ」若山牧水

 かなしみってのは売れない悲哀なのか。デビューしてからたった半年なのだから、売れなくても当たり前じゃないか。でも……しかし……われ歌をうたえり……俺はひとりで歌っているのではないから、フォレストシンガーズ全員に共通した哀しみだ。

 そんなもん、いつかは吹き飛ばしてみせるさ。
 乾はそういう意味でこの歌を俺に贈ってくれたのだと、そう解釈することにした。


SHIN/ 25歳の誕生日に






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~ Comment ~

NoTitle

乾さんがシンちゃんの誕生日を覚えていて、歌のプレゼントとは粋な。
と思ったら、哀しい歌? 5人で哀しくなる(?) いやいやいや・・・
乾さん、お祝いなんだか、捧げ物なんだか・・・(^^)
シンちゃんのそのポジポジの精神が良いですね。

けいさんへ

コメントありがとうございます。

リーダーを発奮させようと捧げた……プレゼントした……この短歌で、隆也のもくろみ通りに真次郎は発奮したと。単純な奴です。

でも、ポジポジはいいですよね。
私はネガティヴですので、そういう人がうらやましいです。
真次郎と幸生は私とはぜんぜーん性格がちがうなぁと書いてていつも思っています。

NoTitle

・・・・そういえば。
最近は親に対する感謝を忘れているかもしれませんね。
子どものときよりも、
大人になってからの方が親に対する感謝が薄れてくるのかもしれない。
( 一一)

LandMさんへ2

こちらもありがとうございます。

私にはもう母しかいないのですが、もーーーー、めんどくさーい!! です。
よくよく思い出せば、弟と差別ばっかりされていたとはいえ、一応はちゃんと育ててもらったのですけどね。

親の話題になると愚痴になりますので、このへんで。

こうして小説を書いていられるのも、親が産んで育ててくれたおかげです。
ありがたや(^-^;
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