ショートストーリィ

コラボストーリィ・美月さん&大海さん&limeさん&けいさんPART2

 ←グラブダブドリブ・彰巳「Blue moon」 →小説375(すれちがい)
limeまことひょう

魔法使い犬、美月さんちのポチ小説美月
ツンデレ猫、大海彩洋さんちのマコトコーヒーにスプーン一杯のミステリーを
永遠の美少年、あかねんちのユキオ(フォレストシンガーズの三沢幸生の若き日です)

そして、limeさんのイラスト 「DOOR

さらに、けいさんちの天才音楽少年、田島祥吾の幼い日、「

ポチとマコトとユキと祥吾の冒険
みなさまのキャラをお借りして作ったこの物語からできた、続編のような番外編のようなショートストーリィです。

けいさん、大海さん、美月さん、limeさん、いつもほんとにありがとうございま~す。


「ワケヤヤ」

 えっ?! あれっ?! 
 幸生と祥吾は顔を見合わせる。

 そうだっけ? 記憶違い?
 んんん……いや、そんなはずはないけれど。
 
 ひょんなことからポチが仲良くなって、彼の願いをかなえてあげようと、夢の世界へ連れていったチャトラ猫、マコト。

 魔法使い犬のポチには、小さな動物の願い事をファンタジックにかなえてあげられる能力がある。「動物」には人間も含まれるので、人間である大学生の幸生や、小学生の祥吾の夢もすこしだけかなえてくれた。

「楽しかったね」
「また会いたいね」
「マコト、タケルさんにわがままばかり言って困らせたらいけないよ」
「大きくなったら本当の豹になれるといいね」
「ポチ、また遊んでね」
「はーい、ポチ、ユキちゃん、祥吾くん、ありがとう。楽しかったでしゅっ!!」

 ふたりの人間と犬と猫は、そう言い合って別れた。
 それから何日かして、ある夜、ベッドに入った幸生と祥吾は、ふと気がつくと覚えのある感覚の中にいた。ふわふわと足取りがおぼつかないのは、道を歩いているからではない。ここは夢の世界だ。幸生も祥吾もそうと気づくと楽しくなった。

 こんな経験をさせてくれているのは、ポチにちがいない。今夜はなんだろ。気持ちが焦っても急いで進むということはできないのだが、ポチが導いてくれているのだと信じて、ふたりともにどこかにたどりついた。
 そこにはチャトラのオッドアイ猫、マコトがいて、嬉しそうにふたりに肉球を見せたのだった。

「……マコトの肉球が黒い……」
「マコトってチャトラなんだから、普通は淡い色の肉球だろ」
「そうだよ。僕はマコトの肉球がベージュってか小豆いろってか、そういう色だったと覚えてるよ。幸生さんも見たでしょ?」
「うん、俺の記憶にもあるよ」
「マコト、肉球、どうしたの?」
「ポチがやったの?」

 夢の世界なのだから、人間と猫はスムーズに日本語で話せる。厳密にいえぱ日本語の会話ではないのかもしれないが、夢なのだからすべてがほわわんと夢みたいなのだった。

「そう、ポチがしてくれたんでしゅ」
「肉球を黒くしてって? なんのため?」
「その黒は墨かなにかをつけてるの? タケルさんを脅かそうと?」
「……実はね、タケルにどうワケヤヤしたらいいのかポチも思いつかないって言うから……祥吾くんとユキちゃんに考えてほしかったんでしゅ」

 ワケヤヤとはなんだか知らないが、祥吾と幸生はマコトの話をじっくり聞くことにした。

 大好きな飼い主のタケルさんが忙しくて、あまりかまってもらえないマコトは寂しかった。寂しいからこっそりタケルさんの家から抜け出して、ポチに会いたいな、祥吾くんかユキちゃんでもいいな、と思いながら外を歩いていた。

 歩いているうちにどこかの家の屋根に上ってしまい、怖くなって鳴いていたら、マコトよりはすこし大きな黒猫が助けてくれたのだった。

「ありがとうでしゅ」
「マコトはちっちゃいんだから、ひとりで外に出たら駄目よ。マコトにはおうちがあるんでしょ」
「お姉さんにはおうちはないんでしゅか」
「あたしは野良だもの。名前もないからノラって呼んで」
「ノラ……」
「ノラっていっても野良じゃないのよ。「人形の家」っていう物語の主人公の名前なんだ。かっこいいんだよ」
「……そうでしゅか」
 
 むずかしいことを言うお姉さん猫とお話をしていると、ポチの話題も出た。

「わあ、いいなぁ。あたしの願い事もかなえてくれないかな」
「お姉さんの願いごとってなんでしゅか」
「あたし、ピンクの肉球がほしいの」

 お姉さんは黒猫なのだから、当然、肉球は黒だ。ポチにだったらなんとかなるんだろうか。マコトにはポチにそんなことができるのかどうかはわからなかったが、話してみましゅ、と答えた。

「だけど、マコトはおうち猫でしょ。出歩くとタケルさんが心配するでしょ。それに、ああやって高いところに上って降りられなくなったりもするじゃない。ポチってどこにいるの? あたしが頼みにいってくる」

 犬同士でも、人間が相手でも猫が相手でも、テレパシーが通じるとは限らないとポチは言っていた。ノラお姉さんとは通じるのかどうか不明だが、彼女がポチに会いにいきたいと言っているのだから、助けてもらったお礼のつもりで、ポチから聞いていた宮田さんちを教えた。

 それから何日すぎたのか、マコトには日にちの経過は計算できないが、ノラお姉さん、ポチに会えたのかなぁ、とずっと気にしていた。タケルさんが留守の夜中に、家の外にポチとノラがやってきてマコトを呼んだのだった。

「ピンクの肉球は無理っぽいんだけど、マコトのその薄い色の肉球と、ノラちゃんの黒い肉球を取り換えることだったらできると思うんだ。マコトはそうしてもいい?」
「ぼくは肉球の色なんかなんだっていいから、いいでしゅよ」
「ノラちゃんもそれでもいいって言うんだけど、ひとつ、問題なんだよね」
「なあに?」

 その問題というのが、タケルさんに対する言い訳。
 つまり、「ワケヤヤ」とは「言い訳」のマコト語だったわけだ。

「そっかぁ、なるほどね」
「タケルさんって慧眼だろうから、マコトの肉球が黒くなかったのは知ってるよな」
「そりゃ知ってるでしょ。僕らでも気づいてたんだもん」
「うーん、ポチは人の記憶操作ができるはずなんだけど、そうはしたくないのかな」
「ってか、チャトラの猫が黒い肉球って変じゃない?」
「他人も変だって言いそうだもんな。珍しい猫だからってテレビに出ろって誘いがきそう」
「テレビに出たら本物の半にゃライダーに会えるんでしゅか」

 マコトはそっちに頭を回したらしいが、そもそも本物の半にゃライダーは現実世界にはいないはずだ。今夜はポチはここにはいないようで、用事でもあるのだろうか。こういう問題は人間に丸投げするべきだと思っているのか。

「マコトがテレビに出たら半にゃライダーに会えるんだったら、僕もついていきたいな」
「もしもし祥吾くん? ジョークだよね?」
「ジョークだよ。知ってるよ」

 子ども扱いされたと思ったか、祥吾はぷっとふくれてみせ、幸生さんにまかせるよ、と投げやりに言う。まかせられても困るんだけど、と悩んでいる幸生をほったらかして、祥吾とマコトは半にゃライダー話で盛り上がりはじめていた。

つづく、かもしれない。








スポンサーサイト



【グラブダブドリブ・彰巳「Blue moon」】へ  【小説375(すれちがい)】へ
  • Tag List 
  •  * |

~ Comment ~

NoTitle

ねこちゃんの肉球事情もいろいろとあるのですね。
半にゃライダーに会えるとしたら、何号かな。

それにしても、なんとも不思議なチーム(?)
またみんなが揃うとしたらいづこで・・・^^

けいさんへ

コメントありがとうございます。
大海さんがマコトちゃんの肉球の色を違ったふうに設定なさっていたらアウトですので、もしかしたら変わるかもしれません。

変な人間と魔法使いと、寂しがり屋の猫と、天才少年。
このカルテットでどなたか、漫画を描いて下さいませんかね。

この続編はたぶん、幸生の先輩が出てくる予定なのですが、まだまとまってませんので、予定は未定です。つづく、かもしれません。

NoTitle

ワケヤヤって、かわいいなあ。
幼児の言葉の間違いって、訂正するのがもったいないくらいかわいいですよね。
肉球かあ~。やっぱり飼い主には色っていうのも愛でるポイントだから、マコトのが突然黒くなったらびっくりしますよね。病院に連れていかれちゃうかも。
だけど、ピンクの肉球に憧れるノラねえさんの気持ちもわからんでもないが。

黒猫の黒の肉球も素敵だよって、マコトがリップサービスできるようになれればいいんだけど。(タケルは得意だよね)

優しいマコトを観れて楽しかったです。
次回は幸生の先輩・・・。お、彼かな? 楽しみにしています。

limeさんへ

いつもありがとうございます。

カニバカボコ(正しくはカニカマボコです)と言っていた幼児がいましてね、私のツボにはまってしまって、今でも思い出すと可笑しくなります。

マコトちゃんは私にくれた手紙にも、時々可愛い言い間違いをしていて、大海さんに突っ込まれていたものですから、私も考えてみました。
ワケヤヤ、可愛いと言っていただけて嬉しいです。

我が家にはじめてやってきたのは黒猫で、当然、肉球も黒でした。
二代目も三代目も肉球は黒。
ですから、猫とはそれまで一緒に暮らしたことのなかったある人間は、猫の肉球は黒いものだと勝手に決めていたそうです。

四代目のくぅはサビ猫でして、肉球は黒やピンクが混じっています。
「あれれ? 猫の肉球って黒いんちがうんか?!」とびっくりされたので、その人がそう思い込んでいたとわかりました。

だけど、タケルさんはマコトちゃんの肉球が黒くなっていたら驚いて、病気かと思いそうですよね。

そのあたりをユキが隆也先輩に相談するという続編を書きたいな、と思ってはいるのですが。。。
いい「ワケヤヤ」、ないかなぁ。

とにかく可愛い☆

あかねさん、いつもありがとうございます。
教えて頂いた後、すぐにお邪魔したのですが、コメント遅くなりました。

とにかくマコトくんのイラストが可愛くて・・・。

黒い肉球大変ですね。
最後、半にゃライダーの話で盛り上がっている二人?ですが、
私はこの話の続きがめっちゃ気になります。
ポチも魔法が万能ではなくて、そこがまたあかねさんの
お料理の方法がユニークだなと思いました。

ぜひ、続きを読ませてください^^

美月さんへ

コメントありがとうございます。
limeさんのイラスト、可愛いでしょう?
他にもいろいろ描いてらっしゃいますので、limeさんのサイトにもぜひ。私のこのブログにもちょこちょこお借りしています。

続きが読みたいと言っていただけるとすごーく嬉しいです。
マコトくんの飼い主のタケルさん目線で大海さんが書いて下さると最高なんですけど、私は私で、隆也になんとかしてもらおうと、ただいま、鋭意努力中です、

つづく、かもしれませんので、続けられたらまたお知らせしますね。

おとなしく

お忙しいとこ、急かしてはいけないので
大変楽しみに、おとなしく待ってます。
乾さんと聞くと…ワクワク、ソワソワ(笑)

美月さんへ

ありがとうございます。
私は美月さんほどは忙しくないのですが、出てこないときはまーったくなんにも出てきませんね。

一応。書いていますので……ああ、でも、ろくでもないものにしかならない気が……ううう。

あはははは

ずいぶん前に拝読したのに、拍手だけになっててごめんなさい!
いやいや、どんどんオールスターになって行くので、素晴らしいです!
今度は半にゃライダーまで顔を出しますか。いや、これは現実界にはいないけれど。
しかも、半にゃライダー話で盛り上がる祥吾とマコト!!!
なんだかおかしすぎるシーンです!
マコト、ノラさんの願いをかなえてあげるなんて、ちょっと大人になったのかな。ま、確かに、肉球の色は何でもいいよね。リモコンにタッチできれば!
さて、タケルへの言い訳?? う~ん。取りあえず、タケルは病院に連れて行きそう。何か悪い病気かもって思いそうだから。
そうそう、ポチがタケルの夢の中で事情を説明してくれたいいなぁ。あるいはノラが女に化けてタケルに会いに……(あ、ややこしい^^;)
続き、あるのかな?? わくわく。

大海 彩洋さんへ

お読みいただいてありがとうございます。
マコトちゃんの産みの母、大海さんのご感想はやはりとても気になっておりました。
寛大に笑っていただいてほっとしています。

ああ、そうですね。マコトちゃんにとって肉球の一番大切な役割は、テレビのリモコンにタッチすること。
それさえできれば七色の肉球でもいいでしゅよ、でしょうか?
想像すると可愛いですね。
ネイルカラーのように変わる肉球だったりして。

そうですよね。
愛猫の肉球の色が変わってしまったら、誰だってお医者に連れていきますよね。

続編はぼちぼち書いていますので、まあたぶん、大海さんのおっしゃるそのようなセンになるのではないかな、かな? と思います。
気を散らせるトラもあっけなく散りましたので、秋の夜長、じっくり書きますね。



管理者のみ表示。 | 非公開コメン卜投稿可能です。

~ Trackback ~

卜ラックバックURL


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

  • 【グラブダブドリブ・彰巳「Blue moon」】へ
  • 【小説375(すれちがい)】へ